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栄養士のおはなし1
★栄養士のおはなし【1】★
「離乳食から幼児食への進め方」
〜食べ方の変化と形のめやすについて〜
母乳やミルクを飲んでいた赤ちゃんが、大人と同じように食べ物から栄養をとれるようになるには、練習が必要です。
口や舌の成長にあわせて、食材の大きさや硬さを変えていき、食事を規則的にとることで生活リズムを整えたり、自分で食べる意欲を引き出してあげることが大切になります。お子さんの様子を見ながら、楽しく進めていきましょう。
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離乳食初期 1回食 生後5〜6か月ごろ
母乳やミルク以外の食べ物を飲みこむこと、舌触りに慣れることが目標です。
舌が前後にしか動かないので、はじめは上手に飲みこめませんが、毎日続けていくと出来るようになります。
・なめらかにすりつぶした状態でやわらかく、ポタージュ状。
・つぶした10倍がゆから始めて、初日は1さじ。2日目以降は様子を見ながら2さじ、3さじと増やします。
・10倍がゆに慣れてきたら、すりつぶした野菜を試します。
・野菜を何種類か食べたら、すりつぶした豆腐や白身魚、卵黄とすすめてみましょう。
・主食+野菜+たんぱく質性食品(魚・豆腐・卵など)を組み合わせた食事が、口を閉じて上手に飲みこむことができるようになったら2回食に進みましょう。
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離乳食中期 2回食 生後7〜8か月ごろ
唇を閉じて食べることが上手になって、食べ物を上あごと下あごですりつぶしてごっくんと飲み込むようになります。
・豆腐くらいの固さが目安。やわらかく茹でて、粗めにつぶしたり、みじん切りにしたりします。
・おかゆは7〜5倍がゆ。やわらかく炊けば、米粒をつぶす必要はありません。
・野菜(たまに果物)。野菜はやわらかく煮てつぶす。今までのすりつぶしから、つぶし方を多少粗めにしていきます。
・魚、肉、豆腐、卵(卵黄1〜全卵1/3個)、乳製品のうちいずれか1つ。魚は白身魚に慣れたら赤身魚。
・水分が少なくてパサつく食材はとろみをつけると食べやすくなります。
・スプーンにのせる量は口の大きさにあわせ、スプーンを口の奥まで入れないように注意しましょう。
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離乳食後期 3回食 生後9〜11か月ごろ
舌の動きが上手になって、ごっくん、すりすり、口の奥の方でかみかみをします。
・バナナくらいの固さを目安に、少しずつ大きさをかえていきます。
・5倍がゆから徐々に軟飯に慣らしていきます。
・野菜は繊維が多いもの以外は、軟らかく煮れば、ほとんど使うことができます。
・たんぱく質性食品は少し脂ののった魚や豚・牛の赤身肉など、種類をふやしていきましょう。
・手づかみ食べが始まります。手に持ちやすい大きさにしたり、汚れてもいい環境を整えましょう。
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離乳完了期 1歳〜1歳半ごろ
舌が自由自在に動かせるようになって、歯や歯茎で噛んだりつぶしたり出来るようになります。
・食べ物を手づかみしてにぎにぎしたり、すぐに口に運ばないこともありますが、温度や固さを確認して、口に運ぶ感覚を体感する大事な学習です。十分にやらせてあげましょう。
・子どもが自分で食べると口に詰め込み過ぎることもあるので、大人が近くで見守りましょう。
・スプーンをうまく使うことが難しいので、小さなフォークに食べ物をさしてあげて、口に運ばせると良いでしょう。
・形のある食物を噛みつぶすことができるようになり、エネルギーや栄養素のほとんどを母乳または育児用ミルク以外から摂取できるようになったら、離乳の完了です。
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幼児食
離乳が完了しても、急に大人と同じものが食べられるわけではありません。
奥歯で食物を十分にすりつぶせるようになるのは3歳以降です。
まだ酸っぱい物や苦いものは苦手です。からし、こしょう、わさびなど香辛料も控えましょう。
味付けは薄味にして、大人の半分くらいの量を目安に。
大人も一緒に食べるようにして、楽しい雰囲気で食卓を囲みましょう。また、よく噛む習慣が身につくように声掛けをしてあげてください。
★この時期に食べにくいものと、食べやすくする工夫
・ぺらぺらしたもの(レタス、わかめなど)→加熱してきざむ
・皮が残るもの(トマト、豆など)→皮をむく
・口の中でまとまりにくいもの(ひき肉、ブロッコリーなど)→とろみをつける
・弾力が強いもの(かまぼこ、こんにゃくなど)、誤嚥しやすいもの(餅、こんにゃくゼリーなど)
→発達にあわせて小さく切るなどして様子を見ながら与えましょう。
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